こんにちは、はるぼぼ(@harubobo_nikki)です。少し前の話になりますが、チェコを訪れた際に、ドイツのミュンヘンとレーゲンスブルクにも行ってきました。
レーゲンスブルクは「ミュンヘンとプラハのあいだにあるし、ちょっと立ち寄ってみよう」という感覚だったのですが、予想以上に素敵な穴場都市だったのでその魅力をお伝えしたいと思います。
中世が息づく世界遺産の古都・レーゲンスブルク
ドイツ通や世界遺産マニアでもない限り、「レーゲンスブルクを知っている」という方は少ないと思います。
レーゲンスブルクはドイツ南東部のバイエルン州にある、ドナウ川に面した古都。ローマ時代から交通の要衝として重要な役割を果たしてきました。南ドイツ最大の都市・ミュンヘンからは電車かバスで約一時間半と近く、ミュンヘンから日帰りで訪れることも可能です。
さらにレーゲンスブルクからチェコのプラハへはバスで4時間ほどなので、ドイツ南東部からチェコに行く途中に立ち寄るのもおすすめ。
レーゲンスブルクはその歴史的な街並みが評価され、「レーゲンスブルク旧市街とシュタットアムホーフ」として旧市街と川を挟んだ対岸のエリアが世界遺産に登録されています。
レーゲンスブルクの旧市街について特筆すべきは、この街が第2次世界大戦の戦禍を免れ、中世の街並みがほとんどそのままに残っているということ。ドイツでは、一見中世からの街並みがそのまま残っているように見えても、実は戦後復元された街が少なくありません。
けれども、レーゲンスブルクは2000年の歴史が育んできた町並みが破壊されることなく残っているのです。
レーゲンスブルクのランドマーク・大聖堂
レーゲンスブルク旧市街の中心にそびえるのが、街のランドマークである大聖堂。バイエルン州でもっとも重要なゴシック建築で、街のあちこちからその威容を望むことができます。
外観の迫力もさることながら、特に有名なのが13~14世紀にかけてつくられた内部のステンドグラス。ドイツに移住してからというもの、ヨーロッパの教会はたくさん見てきましたが、ここまで細工の細やかなステンドグラスはなかなかなく、その宝石のようなきらめきに見入ってしまいました。
また「ドームシュパッツエン(大聖堂のスズメたち)」と呼ばれるレーゲンスブルク少年合唱団も有名で、その美声はウイーン少年合唱団に引けをとらないといわれるほど。日曜日の10時からのミサでその歌声が聴けるとのことなので、日曜日にレーゲンスブルクを訪れるならこちらも見逃せません。
ドナウに面してカラフルな建物が並ぶ中世の街並み
レーゲンスブルクを象徴するのが、ドナウ川の対岸から眺める旧市街の風景。歴史を感じさせる落ち着いた情緒がありながら、カラフルな建物の数々は見ているだけで楽しく、重厚感とかわいらしさが同居する風景に魅了されます。
残念ながら2016年8月現在、修復工事中でその美しい姿は見られませんが、12世紀に架けられたという石橋はドイツ最古のものなのだとか。2017年ごろに工事終了予定とのことなので、修復が終わればさぞかし美しい姿を見せてくれることでしょう。
対岸から眺める旧市街も素敵ですが、実際に歩くのもとっても楽しいですよ。とりわけ、石畳の狭い路地は古都の情緒満点です。
レーゲンスブルク名物・ドイツ最古のソーセージ屋さん
レーゲンスブルク名物となっているのが、12世紀にドナウ川に石橋が建設された際、作業員の軽食堂としてつくられたというドイツ最古のソーセージ専門店、「ヒストーリッシェ・ヴルストキュッヘ(Historische Wurstküche)」の炭火焼きソーセージ。
ドナウ川に面して小屋のようなお店が建っており、暖かく天気の良い日には川を眺めながらテラス席で食事が楽しめます。中世からほとんど変わらない姿だというお店の煙突からは、もくもくと香ばしい煙が・・・
ドイツのソーセージを食べた経験はそれほど多いとはいえませんが、外はカリッ、中はジューシーなここのソーセージは、今まで食べたソーセージの中ではダントツにおいしかったです。一本一本のサイズが小さめなので重たくなく、小食な人でも意外にぺろりといけてしまいます。
ソーセージを注文するとついてくる、特製のザワークラウトも美味。もともとザワークラウトは苦手でしたが、これは酸っぱすぎず、ソーセージをうまく引き立ててくれます。
グルメな人のなかには、ここのソーセージを食べることをレーゲンスブルクを訪れる主目的の一つにする人もいるほどだとか。
住みたくなる雰囲気の良さ
私がレーゲンスブルクを気に入った決め手が、とにかく雰囲気が良いということ。いくら観光スポットが素敵だったとしても全体的な街の雰囲気が良くないと、街の魅力は半減してしまうもの。
ですが、レーゲンスブルクは平和で穏やかなとてもいい雰囲気が漂っていました。怪しげな人や柄の悪そうな人もほとんどおらず、健全そのもの。街も清潔で、ゴミや落書きが目立っていたということもありませんでした。それは、レーゲンスブルクが人口13万人と、適度な大きさの街であることも関係しているでしょう。
レーゲンスブルクの旧市街はこぢんまりとしているわりに驚くほどカフェの数が多く、地方都市なのにオシャレなショップもたくさんありました。「この街の人は豊かな生活を送っているんだなぁ」ということが見ただけでわかります。
正直私は今自分の住んでいる場所に満足しているとはいえないので(田舎すぎて)、「こんな街に住みたい!」とレーゲンスブルクの人々が羨ましくなりました。
おわりに
ドイツ南東部を訪れるならレーゲンスブルクはおすすめの街。南ドイツといえばミュンヘンが有名ですが、ミュンヘンよりも街が清潔で雰囲気もいいので、個人的にはミュンヘンよりもレーゲンスブルクのほうが好みです。
南ドイツを訪れるなら、ぜひレーゲンスブルクを旅先の候補に入れてはいかがでしょうか。