スイス最大の都市・チューリヒでヨーロッパの豊かさを思い知らされた話

スイス最大の都市、チューリヒ。

国際的な金融都市でありながら、そこには単なる経済的な豊かさではない、根源的で本質的な「豊かさ」が広がっていました。

実際にチューリヒに足を運んでみて、「これが真の豊かさというものか」と思い知らされた経験をシェアしたいと思います。

街のど真ん中に青く澄んだリマト川

チューリヒはスイス最大の都市。ちなみに首都はその旧市街が世界遺産に登録されているベルンです。チューリヒの街中心部にはリマト川と呼ばれる川が走っています。

最大の都市のど真ん中に川が流れているだけでも驚きですが、このリマト川が青く澄んでいてとてもキレイなのです。

しかもリマト川の先にはチューリヒ湖が広がっていて、湖畔はチューリヒっ子たちの憩いの場になっています。そんな風景にスイスの人々の自然との調和を大切にする姿勢が象徴されているように思います。

中世の面影を残す新旧が共存する‌街並み

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チューリヒは国際的な金融の街でもあり、近代的で洗練された雰囲気があります。しかし、同時に中世が息づくような古い街並みも大切に保存されています。特に大聖堂の塔からのパノラマは絶景。

茶色い屋根のカラフルな家々、教会の塔、街を囲む緑の山々、川と湖が調和する風景はいつまでも眺めていたくなるような、心安らぐ景色でした。

中央駅の隣に国立博物館

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チューリヒのメインステーションであるチューリヒ中央駅のすぐ隣にはまるで中世のお城を思わせるような外観のスイス国立博物館があります。

街の中心の重要な場所に広大な敷地をもつ博物館を置いていることが、スイスがいかに歴史や文化を大切にしているかを表しています。経済発展ばかりを追い求めていたら、そんな選択はしないのではないでしょうか。

街のいたるところに公園や広場

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チューリヒの街では休憩場所に困ることがありません。街のいたるところに広場や公園があり、地元の人々がそこで読書をしたり、語らいあったりと思い思いに穏やかな時間を過ごしています。

そんな人々の様子には、日本人が失ってしまっている心の余裕やモノに頼らず人生をシンプルに楽しむ姿勢が感じられるのです。

チューリヒに思う、「本当の豊かさ」って?

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チューリヒの街を見ていると、次々に新しいものをつくることがすべてではないと思い知らされます。そしてチューリヒの人々を見ていると、お金をかけなくても、特別な場所に行かなくても、「幸せは自分の中にあるのだ」と教えられたような気がします。
一日をチューリヒで過ごし、「これがヨーロッパの豊かさなのか」「これが真の豊かさなんだ」とはっとさせられました。

同じ「先進国」と言われる日本とスイスですが、そのあいだには大きな価値観やライフスタイルの違いがあるように感じられます。もちろんスイスにだって色んな問題はあるでしょうが、新しさ、利便性、刺激ばかりを追い求めることが幸せにつながるのでしょうか…

日本人は「幸せ」な生き方をしているでしょうか?多くの日本人が生きづらさを感じているいま、日本人も今後の自分たちの生き方を見つめ直す時が来ているように思います。