「エフ金沢(eph KANAZAWA)」宿泊記。長期滞在にもおすすめのデザイナーズホテル

旅先で泊まるホテルって、ときにはその街の印象を変えるくらい大切ですよね。どうせ泊まるなら、必ずしも高級でなくても「泊まって良かったな」と印象に残るホテルに泊まりたいもの。

以前、金沢旅行に行った際、2020年8月にオープンしたデザイナーズホテル「エフ金沢(eph KANAZAWA)に泊まってきました。

近年急増しているありきたりの「和モダン」とはひと味もふた味も違う高感度でシックなデザインが特徴で、その土地をじっくりと楽しめる居心地の良さが魅力。長期滞在にもおすすめな、「エフ金沢」の様子をレポートします。

「エフ金沢(eph KANAZAWA)」とは

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「エフ(eph)」は、その土地の文化や自然をコンセプトやインテリアに反映したデザイナーズホテル。2021年9月現在、京都・飛騨高山・金沢に3軒のホテルを展開しています。

そのうち「エフ金沢(eph KANAZAWA)」は、2020年8月にオープンした施設。

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館内の随所に兼六園の雪吊りや、金箔のモチーフ、金沢の町家に使用されてきた群青色、ひがし茶屋街の弁柄(べんがら)色など、金沢で受け継がれてきた伝統的なモチーフや色彩を現代風にアレンジしたデザインやアートが散りばめられています。「このデザインにはどんな意味が込められているんだろう」と考えるだけでも楽しい気分になれますよ。

客室は全部で9タイプあり、1人でも気軽に泊まれるダブルルームから、キッチン付きのお部屋、4人まで泊まれる60平米前後のスイートなど、旅のスタイルや人数に合わせてお部屋が選べます。キッチン付きのお部屋は長期滞在にも最適ですね。

「エフ金沢(eph KANAZAWA)」のロケーション

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エフ金沢は、近江町市場や香林坊、金沢城、兼六園といった金沢の主要スポットに近い便利な場所にあります

エフ金沢へは、近江町市場から徒歩5分。金沢駅からはバスで約10分。ホテルの目の前にバス停「南町・尾山神社」があります。

金沢の観光地を周るのに一番のおすすめはレンタサイクルですが、ホテルからたいていの場所へは歩いていくことも可能。

エフ金沢の至近には「三井ガーデンホテル金沢」「東急ステイ金沢」「トリフィートホテル&ポッド金沢百万石通」など、近年開業したホテルがひしめき合っています。これだけ新しいホテルが密集していることからも、便利なロケーションであることがうかがえますよね。

シックで広々としたお部屋(スーペリアダブル)

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エフ金沢の客室は、シックで広々としたつくりが特徴。私が宿泊したのは「スーペリアダブル」のお部屋金沢中心部の便利な立地にもかかわらず、29平米もあるんです

エフ金沢には全部で9タイプのお部屋があり、インテリアカラーには金沢の町家で使われてきた群青色や、ひがし茶屋街の街並みにインスピレーションを受けた弁柄(べんがら)色が取り入れられています。

私はよほどの長期滞在でないかぎり、旅先では自炊よりも外食を好むので、今回はキッチンなしのお部屋にしました。

飽きのこないさりげない「和モダン」

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「スーペリアダブル」は、弁柄色で統一されたお部屋。

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洋室でありながら、ローベッドやひがし茶屋街の出格子を思わせる壁面のアートなど、さりげなく和の要素を散りばめた居心地の良い空間です

最近は安価なビジネスホテルもデザインを重視する時代。特に近年は「和モダン」なデザインのホテルが急激に増えていて、「猫も杓子も和モダン」といってもいいほどです。ところが、私は「和モダン好きでしょ?」といわれているような感じがするわざとらしい和モダンが少々苦手……。

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その点、エフ金沢のインテリアは、金沢の伝統を大切にしながらも押しつけがましいところがいっさいなく、ずっとお部屋にいても飽きのこない上質感が好印象でした

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アメニティとして無料の水や「MACHIYA コーヒー」なども用意されていて、至れり尽くせりです。

バス・トイレはセパレートで快適

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バス・トイレはもちろんセパレート。浴室はマンションっぽい感じでしたが、床材には石を思わせるダークグレーの素材が使われていて、ワンランク上の印象です。

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洗面所の壁面もビジネスホテルのようなそっけないものではなく、ブラウンのシックなタイルで彩られていてテンションが上がりました。こういう細かな部分にもこだわりがあるホテルっていいですよね。

ワーケーションやリモートワークにも最適

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エフ金沢は、ワーケーションやリモートワークで滞在する方にもおすすめのホテルすべての客室に作業に適したデスクがあり、イスもちゃんとした座り心地の良いもので、長時間の作業でも問題ありません

滞在中、ほぼ一日中仕事に充てなければならない日があったのですが、本格的に仕事をしてもまったくストレスなく過ごせました。もちろんWi-Fi環境も早くて快適でしたよ。

ちょっと気分を変えたいときは、レセプションの奥のラウンジでもPC作業が可能。続けてご紹介しますが、無料のドリンクサービスもあるのが嬉しいポイントです。

ラウンジでの無料ドリンクサービス

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エフ金沢では、レセプションの奥にあるラウンジで宿泊者向けの無料ドリンクサービスがあります(私が宿泊したときは、15:00~20:00がサービスタイムでした)。

コーヒー・紅茶はもちろん、ハーブティーやグァバジュースなどもあり、これが結構充実しているんです。仕事はお部屋でもできますが、気分を変えるためラウンジにPCを持ち込んで作業してもいいですし、飲み物をいただきながら読書などをするのもおすすめです。

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このラウンジ、こぢんまりとしているわりに1 階から2 階が吹き抜けになっていて、開放感あり。エフ金沢はもともとオフィスビルだった建物で、現在ラウンジがあるこの場所は、以前は駐車場だったそうなんです。今の様子からは、元駐車場だなんて想像もできませんよね。

ランドリールームも完備

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エフ金沢は一部の客室にキッチンと洗濯機があるなど、長期滞在を意識したつくりになっています。個人的にとてもありがたいと思ったのが、ランドリールームの存在。

洗濯機付きの部屋に泊まらなくても、滞在中ランドリールームに行けば洗濯機と乾燥機が無料で使え、自由に使える洗剤まで備わっているのです。私はエフ金沢に泊まる前にすでに何泊かしていて洗濯物があったので、無料で洗濯・乾燥ができたのはとても嬉しかったです。

金沢のビストロ「ひらみぱん」の朝食

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エフ金沢では、金沢で人気のビストロ「ひらみぱん」とコラボした朝食がいただけます。内容は、「ひらみぱん」のキッシュと野菜のプレート、グラノーラがトッピングされたヨーグルトとフリードリンク。

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一見量が少なそうに見えますが、キッシュには厚切りのベーコンやじゃがいもなどの具がぎっしりと詰まっていて、見た目以上にボリュームがあります。オーブンで温めたばかりのものを出してくれるので、外はサクッ、中はホクホクでとってもおいしかったです。

野菜のプレートに入っていたラタトゥイユやキャロットラペなども、素材を活かした優しいお味で、朝から幸せな気分になれました。

「ひらみぱん」の朝食の料金は税込2200円。味には満足でしたし、素材にもこだわっていることがわかる内容でしたが、「さすがに2200円はちょっと高いかな」という印象を受けました。1700円くらいならもっと納得感があるのですが…

ちなみに、「ひらみぱん」の朝食を希望する場合は、事前予約が必要です。エフ金沢の朝食がどんな感じか試してみたかったので、私は1日だけ朝食を事前予約していました。実際に宿泊してみてわかったのですが、800円で食べられる別の朝食サービスもあったようです。

エフ金沢は部屋で快適に過ごせることを追求したホテル

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エフ金沢は、館全体が非常にこぢんまりとしていて、レセプションエリアも小さなソファがあるだけの最小限のスペース。館内にレストランもありません(朝食会場兼ラウンジスペースはありますが、レストランというよりフリースペースのような感覚です)。

そのかわり、金沢の中心部でありながら、同価格帯のホテルではなかなかないほどお部屋が広々としていて上質感があります

実際に泊まってみてよくわかったのは、エフ金沢は居住性(部屋で快適に過ごせること)を追求したホテルであるということ。広くゴージャスなレセプションエリアや常時営業している館内レストランにコストをかけることよりも、お部屋の快適性を優先しているのでしょう。

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館内にレストランがなくても、近くにいくらでも飲食店があるのでまったく困ることはありません。むしろ、暮らすようにゆったりとエフ金沢にステイしながら、金沢の街を楽しむためには最適なホテルだと思います。

そういうサービスが当たり前と思われてしまうとホテルの方に迷惑がかかるので詳細は伏せますが、荒天でイレギュラーな事態が発生した際も、とても親身に対応してくださり、サービス面でも好印象。女性の1人旅でもリラックスして泊まれるホテルです。

「共用スペースよりも部屋の快適性を重視したい」「暮らすようにホテルステイしたい」という方はぜひエフ金沢の宿泊を検討してみてください。

エフ金沢の予約は「ハフ(HafH)」で

今回のエフ金沢の予約は、旅のサブスク「HafH(ハフ)」経由でしたもちろん、HafH以外のさまざまなホテル予約サイトからもエフ金沢に泊まれます

HafHで泊まる場合、予約に必要なコイン数は300コイン~。300コインでこれだけ広々とした素敵なお部屋に泊まれるのは、なかなかお得感があります。

ハフのサイトに掲載されている写真は「ハリウッドツイン」でしたが、事前に「1人なので、スーペリアダブルのお部屋にしていただくことは可能でしょうか?」と問い合わせたところ、「スーペリアダブルの客室を確約させていただきます」と回答をいただきました。

空室状況等によっては希望通りにいかないこともあるかもしれませんが、ハフ経由で予約する場合、希望の部屋タイプを伝えてみてもよさそうです。

月額2980円から国内外のさまざまなホテルに宿泊できるHafHに興味がある方は、下記のボタンから入会すると、通常獲得できるコインに加え、さらに100コイン(スタンダードプラン換算で2800円相当)が獲得できます

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