ドイツ人ダーリンとの結婚への道、実録vol.1 ~外務省に行ってきた!~

外国人のパートナーと結婚。とてもおめでたいことですが、国際結婚の手続きにはとても忍耐がいります。

日本という国はなんだかんだ「性善説をベースに回っているなぁ」と思うところがありますが、パートナーの国が「性悪説」など、何をするにも証明が必要になることも。

今回は、ドイツ人ダーリンとの結婚の実録として、ドイツ人との結婚手続きの流れと、まず必要なアポスティーユの取得方法についてご紹介します。

ドイツ人との結婚は、ズバリ面倒!

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ドイツ人ダーリンとの結婚が決まってから、日本の友人に何度か「いつ結婚するの?」と聞かれましたが、私の答えは「わからない」。自分のことなのに「わからない」…

結婚手続きにいったいどのくらいの時間がかかるのか、想定がつかないのです。だから「順調にいっても2、3か月はかかるかなぁ…」なんて答えになります。

そう、国際結婚の手続きには時間がかかるのです!

私たちはドイツで暮らしていますが、婚姻手続き自体(日本人同士ならば「入籍」と呼びますね)は、日本で行うつもりです。ドイツで結婚しようとすると、ドイツ語→日本語の通訳を立てて、指定された日に役所で式を行わなければならないようで…

「ドイツってどれだけ融通がきかないんだ!?」という具合だからです。

今回の一時帰国で結婚手続きを進めるのに必要な書類(私の分)を入手してきたので、これから無事結婚に至るまで実録レポートしていきたいと思います!

日本でドイツ人と結婚するために必要な書類

1.婚姻届(日本人カップルと同じ)

2.パスポート、身分証明書
※本籍地以外で手続きをする場合は戸籍謄本も必要

3.婚姻要件具備証明書(外国人パートナーの分)
これは、その人が自国の法律に基づいて結婚できる権利がある(独身である、結婚可能年齢を満たしているなど)ことを証明するための書類です。

外国人は当然日本に戸籍がないので、日本側ではその人がすでに結婚しているのか、それとも独身なのかわからないし、結婚が可能な年齢も国によって違うからです。

今回ドイツ人との結婚について書いていますが、相手の国籍が何であれ、外国人と日本で結婚するならこの書類は必ず必要だと思います。
これだけ見ると「え、それだけなら簡単じゃない?」と思われるかもしれませんが、そんなに甘くないのです…

パートナーの国籍にもよりますが、「婚姻要件具備証明書」を取得するのにかなりの手間がかかる場合があります。
アメリカ人男性と結婚した友人は、それほど手間なく旦那さんの婚姻具備証明書が取得できたそうなので羨ましい限り…!

我らが(?)ドイツは、もうお察しかと思いますが、かなり面倒なパターンです。

日本でドイツ人と結婚するために必要なステップ

プロポーズへの返事

STEP1
日本人(私たちの場合は私)の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)と住民票(日本在住の場合)を取得。

STEP2
上記の書類に対し、外務省でアポスティーユをもらう。(詳細後述)

STEP3
アポスティーユをもらった書類をドイツ語に翻訳してもらう。
紙切れ一枚の翻訳に2万円!?…ドイツ人との結婚は手間だけでなくお金もかかります。

STEP4
翻訳済の書類をドイツの役所に持っていき、ドイツ人パートナーの婚姻要件具備証明書の発行を申請する。

ドイツの裁判所で認定を受ける。
※これは私が過去に結婚歴があるため追加で必要となるステップで、ドイツ国外での結婚歴がある場合、ドイツの裁判所で離婚の認定を受ける必要があるそう。日本人の場合、戸籍を見れば独身なのは明らかなのに、必要性がわからないのですが…

STEP5
ドイツ人パートナーの婚姻要件具備証明書を日本語に翻訳する。
日本の市役所で聞いたところ、自分たちで翻訳しても構わないそう。性善説の日本、スゴイ!

STEP6
婚姻届と婚姻要件具備証明書を日本の役所に提出。

STEP7
日本の役所で婚姻受理証明書を取得。

STEP8
婚姻受理証明書に外務省でアポスティーユをもらう。

STEP9
アポスティーユ取得済の婚姻受理証明書をドイツ語に翻訳してもらう。

STEP10
ドイツ語に翻訳した婚姻受理証明書ドイツの役所に提出する。

これを書くだけで疲れてきます。先はまだまだ長い…!
なお、居住地により必要書類や手続きの流れが異なる可能性もあるので、実際に手続きを行うドイツと日本、それぞれの役所で確認されることをおすすめします。

アポスティーユってなんだ?

アポスティーユ

上記の「日本でドイツ人と結婚するために必要なステップ」が長すぎてかすんでしまいそうですが、今回のメイントピックはコレ。
アポスティーユ?何それ?…

アポスティーユとは、簡単に言うと書類に対する外務省のお墨つき。

今回のケースでいうと、「この書類はいつ、どこ(和歌山市)で、だれ(和歌山市長)が発行したもので、紛れもなく日本の自治体で発行された正式な文書ですよ。偽造ではありませんよ!」ということを証明するものです。

ドイツのように性悪説をベースにした疑り深いお相手にはこういうものが必須になってくるのですね。確かに、ドイツでいちいち日本の戸籍謄本や住民票のデザインや体裁を把握しているわけがないので、偽装結婚などの不正を防ごうとするならアポスティーユを要求するのも理に適っているとはいえますが…

アポスティーユの取得方法

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アポスティーユの取得法は、面倒ではあるものの意外に簡単です。

東京の外務省か大阪分室の窓口で申請する方法と、郵送で申請する方法があります。
郵送の場合、外務省HPから申請書をダウンロード、必要事項を記入の上、送付します。

私は実家の和歌山から大阪分室に出かけていって申請し、郵送で受け取るという折衷案を選ぶことにしました。

外務省の大阪分室は大阪市営地下鉄の谷町四丁目が最寄り駅。駅を出ると目の前にそびえ立つ大阪合同庁舎の4階にあります。

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外務省というと仰々しい建物を想像しましたが、ビルの4階の小部屋。部屋に用意されているアポスティーユの申請書に記入し、窓口で申請を行います。

外務省というともっとエラそうにされるのかと思いきや、意外とフツーというか、むしろ親切でした。(よかった、ここはまだ日本だ!)
東京のドイツ大使館に行ったとき、窓口にいた日本人の女性がとても不親切だったので、私の中で国際的なお役所はどうもイメージがよくないのです。

書類を返送してもらう返信用封筒などは何も用意していませんでしたが、庁舎内にある売店でレターパックの封筒を買うことができます。ここでとても感動したのは庁舎の警備員さんたちの親切なこと!売店への行き方を聞くと笑顔で、丁寧に教えてくれるではありませんか…!

外務省でアポスティーユの申請なんてやったことがあるはずもなく、長時間待たされることも覚悟して行きましたが、レターパック(510円)の購入時間も含め、所要15~20分ほどと短時間で済みました。

少なくとも私が行ったとき(水曜の午前中)は来室者もまばらで、待ち時間はほぼゼロでした。

そして申請をした翌々日、アポスティーユ付きの戸籍謄本が届きました!

レターパック

アポスティーユ取得まとめ

●申請方法は以下の3通り。

1.窓口で申請し、窓口で受け取る(東京・大阪)
※受け取りは申請日の翌日からで、同日の受け取りは不可

2.窓口で申請し、郵送で受け取る

3.郵送で申請し、郵送で受け取る
※日本国外から直接の手続きはできず、海外からこの手続きをしたい場合、実家など日本国内の住所を通して郵送のやりとりをする必要があります。


●申請費用は不要(郵送の場合、郵便料金がかかる)

STEP10のうち、STEP1と2を今回の一時帰国で済ませたことになります。
戸籍謄本には6か月という有効期限があるし、滞在期間の問題もあるので、今後の手続きもスピーディーに進める必要があります。

今年の11月にワーホリビザの期限が切れるまでに無事配偶者ビザをゲットできますように…!!
国際結婚をすると忍耐と粘り強さが身に付きそうです。