世界遺産も!ドイツ観光におすすめな、小さくも美しい穴場都市6選

こんにちは、はるぼぼ(@harubobo_nikki)です。

以前、「ドイツを旅するなら小さな町が断然おすすめな3つの理由」をお伝えしました。

そこで今回は、日本人のあいだではあまり知られていないものの、私が実際に行ってみて皆さんにおすすめしたいと思ったドイツの美しき小さな町を紹介したいと思います。

ただ「小さな町」といっても定義があいまいなので、今回は人口10万人未満の町に限定しています。人口10万人程度なら日本では「地方の小都市」といわれそうなところですが、一極集中型の大都市をもたないドイツでは、人口10万人を超えるとそこそこ大きい町の部類に入ります。

そして、私が好きなドイツの町は、有名・無名を問わずほとんどが人口10万人未満の小都市なのです。今回はそのなかでも、日本ではあまり知名度の高くないマイナー都市の魅力をお伝えします。

クヴェトリンブルク(Quedlinburg)

クヴェトリンブルクは、ドイツの真ん中よりも少し北に位置するハルツ地方の古都。ほとんど戦争の被害を受けなかったため、交易で栄えた中世以来の町並みをそのままに保っている旧市街は、まるごと世界遺産に登録されています。

クヴェトリンブルクは私が今まで訪れたなかで最も感動したドイツの町のひとつで、その可愛らしさは「ロマンティック街道のハイライト」といわれるローテンブルクにも引けを取りません

町の南西には「ドイツ発祥の地」と呼ばれる城山がそびえ、その足元にはあらゆる建築様式と年代を網羅した1300もの木組みの建物が残されています。私の知る限りでは、「タイムスリップ」という言葉が最も良く似合うドイツの町だと思います。

しかも、ローテンブルクは世界中からの観光客であふれているのに対し、クヴェトリンブルクはまだまだ観光客が多いとはいえず、「ヨーロッパの田舎町」といったのんびりとした風情が楽しめます。

私がクヴェトリンブルクを訪れたのは去年の6月末。ドイツ有数の美しさを誇る旧市街を抱えているのにもかかわらず、思った以上に観光客が少なく驚きました。それも、クヴェトリンブルクが旧東ドイツに属していて、本格的な観光PRを行ってきた歴史が浅いことと無関係ではないでしょう。

観光地としてのポテンシャルは絶大なので、なにかの拍子でドイツ国外でももっと知られるようになれば、一気に人気に火がつくかもしれません。

ヴェルニゲローデ(Wernigerode)

ヴェルニゲローデは、クヴェトリンブルクから西へおよそ30キロのところにあるハルツ地方の町。町を見下ろす標高350メートルの山の上には、「ラプンツェルが過ごした城」ともいわれるヴェルニゲローデ城が建っています。

もともと12世紀に建てられたこの城は、重厚感とメルヘンチックな雰囲気をあわせもつ「ヨーロッパの古城」そのもの。ヴェルニゲローデ城のガイドさんいわく、この城は「第2のノイシュヴァンシュタイン城」なのだとか。そう呼んでいいほどに美しいということです。

ヴェルニゲローデ城も魅力的なのですが、そもそも私がヴェルニゲローデに行こうと思った理由は、別のところにありました。それが、町のアイコン的存在であるとんがり屋根の市庁舎。ガイドブックでこの建物に一目ぼれして以来、「絶対にここに行きたい!」と思ったのです。

実際に対面を果たした市庁舎の姿は、やはり絵本から飛び出してきたかのような可愛らしさで、「こんな建物が現実にあるなんて」と思うほどでした。

市庁舎周辺に広がる旧市街には、カラフルな木組みの家々が並んでいて、歩くだけで元気になれるメルヘンチックな町です。

ゴスラー(Goslar)

ゴスラーは、ヴェルニゲローデからさらに西へおよそ35キロのところにあるハルツ地方の中心都市。ハルツ地方3連発となりましたが、ハルツ地方は本当に個性的でかわいらしい町の宝庫なんです。

ゴスラーは10世紀からはじまったハルツ山麓の銀鉱の採掘にともなって発展した町で、1050年には神聖ローマ皇帝のハインリヒ3世が城を建て、一時はドイツとヨーロッパの歴史の中心にもなったほど。現在はのどかな地方都市といった雰囲気ですが、その独特の町並みにはかつての繁栄ぶりが表れています

ドイツ屈指の大企業「シーメンス」創業者の家も

世界遺産に登録されているゴスラーの旧市街には、銀色に輝く木組みの建物がいっぱい。「ドイツの木組みの町」というと、パステルカラーの家々が立ち並ぶ風景を想像しがちですが、ゴスラーに数多く残る銀色の建物はどこかミステリアスな独特の魅力をもっています。

旧市街の中心にある、マルクト教会の塔から眺める豊かな緑に囲まれたゴスラーの町並みはまさに絶景




ハン・ミュンデン(Hann. Münden)

ドイツの真ん中に近いメルヘン街道沿いに位置する小さな町がハン・ミュンデン。ヨーロッパでも有数の木組みの町として知られていて、およそ700年前からの木組みの建物が600近くも残っています

旧市街を歩けば、右を見ても左を見ても、ひたすら豪華な木組みの家々・・・私が見慣れているキュートな雰囲気の南ドイツの木組みの家とは違い、ハン・ミュンデンの木組みの家々はどこかエレガントで幻想的。魔法の国への入口かと思うような美しいドアの数々にも目を奪われます。

この町の個性的な建築の極めつきが市庁舎。立派な切妻屋根をもつ建物で、正面には一度見ると忘れられないほどユニークな装飾扉があります。

この造形に色づかい・・・これが日本でいう「市役所」あるいは「町役場」にあたる市庁舎だなんて驚きですね。

ドイツ人でもその名を知らないという人が少なくないだけあって、ハン・ミュンデンは観光地というよりも日常の雰囲気が濃厚。観光スポットはそれほど多くはありませんが、町歩きが楽しいところです。

ディンケルスビュール (Dinkelsbühl)

中世の面影を残すメルヘンチックな町々で人気のロマンティック街道。「中世の宝石箱」と呼ばれるローテンブルクはあまりにも有名なので、ここではローテンブルク以外のおすすめをご紹介します。

それが、ローテンブルクから南へおよそ50キロのところにあるディンケルスビュール。かつて帝国都市として手工業や交易で繁栄した町で、城壁に囲まれた旧市街は幾多の戦争をくぐり抜け、現在も中世のたたずまいを保っています

ディンケルスビュールには鉄道が通っておらず、ローテンブルクほど知名度も高くないので、ローテンブルクに比べるとずっと静か。「ロマンティック街道のかわいらしい町並みを見たいけれど、観光客が多すぎる場所はいや」という人には特におすすめです。

せっかくディンケルスビュールを訪れるなら、ぜひこの町で宿泊を。というのも、ディンケルスビュールには「夜警」の伝統があり、5~10月は毎日、11~4月は金・土の21:00ごろになると、聖ゲオルク教会前に夜警が現れるのです。

町の代表的な建造物をガイドしてくれるだけでなく、レストランではワインが振る舞われ、参加者みんなで回し飲み。街灯の光が石畳を照らすなか、伝統の角笛の音色と夜警の歌声が夜空に響き、最高にロマンティックなひとときが過ごせますよ

バンベルク(Bamberg)

バイエルン州第2の都市・ニュルンベルクから北へ約60キロのところにあるのが、「バイエルンの真珠」とたたえられるバンベルク。

11世紀、神聖ローマ皇帝ハインリヒ2世の時代に宮廷が置かれ、さらにはドイツ屈指の大聖堂を抱える司教都市としても栄華をきわめました。

1000年以上変わらないバンベルクの町並みは「ドイツで最もよく保存された旧市街」ともいわれ、世界遺産に登録されています

現在は静かな地方都市といった趣ですが、バンベルクの町が醸し出す重厚感や、町の規模に似つかわしくないほどの壮麗な建造物の数々が、かつての繁栄ぶりを物語っています。

その一方、レグニッツ川沿いにはかつて漁師たちが暮らしていたという「小ヴェネツィア」と呼ばれる木造家屋が並ぶエリアがあり、素朴な風景が楽しめるのも魅力。歩く場所によってまったく異なる表情を見せてくれる、多彩な美しさをもつ町です。

おわりに

今回ご紹介した町は、ある程度のドイツ通か旅行マニア、世界遺産好きでもなければ知らない町ばかりではないでしょうか。

ドイツを旅するとなると、どうしても知名度が高く情報も多い大都市や超有名観光地に目が向きがちになりますが、本当のドイツの魅力に触れるためにも、ぜひあまり知られていない小さな町も訪ねてみてください。(関連:「定番から穴場まで!私たちが周った南ドイツの6都市を一挙ご紹介」)