ドイツを旅行を考えている方や、ドイツを旅する予定のある方は、「ドイツの物価って高いの?」と気になっているかもしれません。
結論からいうと、ドイツの物価は日本とあまり変わりません。
「ヨーロッパ=物価が高い」というイメージがあるかもしれませんが、実際ドイツに暮らしてみて、こと日常生活に関しては思った以上に出費を抑えて生活できるものだと感じています。
ドイツの物価は高い?安い?
地域によっても異なりますし、モノによってでこぼこもありますが、ドイツの物価はならしてみればだいたい日本と同じぐらいです。
ドイツはヨーロッパでも最高峰の経済力を誇りますが、むしろ隣国に行くとドイツより物価が高いと感じることが多いです。物価が高いことで有名なスイスは、私の肌感でドイツより50パーセントほど高く、フランスやベルギーはドイツよりも若干ですが物価が高く感じます。
ドイツは、ヨーロッパのなかでは経済力のわりに物価が安い国といえるでしょう。
ただしドイツでは日本と違って安い飲食店の選択肢が少ないうえ、チップの文化もあるので外食費は日本より高くつきます。またドイチェバーン(ドイツ鉄道)やローカルバスの運賃も高いので、交通費も日本より割高に感じます。
しかし、スーパーで買う食料品など、生活に絶対欠かせないものはむしろ日本より安い印象です。そこで今日は、ドイツで買うと安いものをご紹介したいと思います。
野菜・果物などの生鮮食品
ドイツでは、じゃがいも、たまねぎ、ニンジン、マッシュルーム、トマトといった定番の野菜はとても安いです。
買う場所や品質、時期にもよるので一概にはいえませんが、じゃがいも、たまねぎ、にんじんに関しては1キロあたり1ユーロ以下で買うことも可能です。トマトは1キロ2ユーロ前後、マッシュルームは1キロ4ユーロ前後ですね。
日本で小さなマッシュルームのパックを300円、にんじんを1本40円などで買っていたのが信じられなくなるくらい、ドイツでは野菜が安く買えて嬉しい限りです。
果物も日本に比べるとずっと安いです。りんごは1キロ3ユーロ以下からありますし、今の季節よく出回っているチェリーも1キロ5ユーロ、メロンも日本と種類は違いますがバレーボール大のものがひとつ3ユーロぐらいで買えたりします。
基本的にドイツでは、ドイツやその周辺国で育つ野菜や果物は日本よりも明らかに安いです。ドイツであまり一般的ではないしいたけなどはマッシュルームの3倍くらいの値段になりますし、遠い南国から運ばれてくるバナナは日本よりもやや高いくらいです。
肉
ドイツでは日本と比べ肉も安いです。日本人にとって特に割安に感じられるのは牛肉で、日本の半額くらいなのだとか。私は基本牛肉を食べないので買ったことはありませんが、ドイツは肉好きには嬉しい国のはずです。
レストランで肉料理を食べると15ユーロ以上することが多いですが、スーパーで買って自分で料理すれば安上がりです。
乳製品
酪農大国であるドイツは牛乳、チーズ、ヨーグルトといった乳製品が安いです。牛乳はスーパーのプライベートブランドなら1リットル80セントぐらいからありますし、日本ではお高いモッツアレラチーズもなんと一袋(125グラム)1ユーロ以下から買えてしまいます。
ヨーグルトもバケツのような大きな容器に入ったものを買えばかなり割安。(実際に買ったことはありませんが…)
余談ですが、ドイツのヨーグルトはなぜか日本で売っているもののような鋭い酸味がなく、マイルドでとても美味しいです。
パン
ドイツは小さいものも含めれば1500種類以上のパンが存在するというパン大国。日本のベーカリーでは小さなパンひとつが200円を超えることも多いですが、日常にパンが欠かせないドイツではもっと安く買えます。
たとえばドイツの定番・プレッツェルはベーカリーで買うとひとつ70セントほど。シンプルで小さな丸パンはひとつ50セント前後で、どっしりとした大きなドイツパンはひとつ2~4ユーロ程度です。
ドイツ旅行で食費を抑えたい場合、ベーカリーでパンを買って食べるのが一番安い方法ですが、栄養バランスにはご注意を。
お茶(特にハーブティー・フルーツティー)
過去にも紹介していますが、ドイツは隠れたお茶大国。スーパーに行けば日本では見かけないようなものも含め、大量のお茶が並んでいて、特にハーブティーとフルーツティーの種類には目を見張ります。
日本で買うと高価なハーブティー・フルーツティーも、ドイツでは日本の2~3分の1と非常に庶民的な価格。スーパーで売っているティーバッグはだいたい20個入りで1.5~3ユーロぐらいです。(詳しくはハーブティーの記事を)
お酒
ドイツといえばコレ、ですよね。「ドイツといえばビール」のイメージ通り、ドイツは5000種類ものビールがあるというビール大国。
種類が多いだけでなく値段も安く、写真のものは330ミリリットルの瓶ビール6本で4ユーロを切っています。為替レートにもよりますが、現在のレート(1ユーロ=115円)で計算すると、1本あたり75円ぐらい。
酒税が高い日本ではありえない値段ですね。お酒好きな方には、ドイツのビールはたまらない安さではないでしょうか。
ドイツはビールだけでなく実はワインの産地でもあり、値段はピンキリですが安いものなら1本3ユーロくらいからあります。レストランやカフェで飲んでも、アルコールの値段とソフトドリンクの値段にはあまり差がなく、ドイツは酒好きには嬉しい国といえるでしょう。
コスメ(特にオーガニックコスメ)
ドイツのコスメについても時々触れてきましたが、ドイツはオーガニックコスメを含め、コスメ全般がとても安いです。
ドイツのオーガニックコスメブランド、「ラヴェーラ(lavera)」のフェイスクリームは10ユーロ前後ですし、スイスのオーガニックコスメブランド、「ヴェレダ(WELEDA)」のクリームも13ユーロ程度。ドイツのオーガニックコスメブランドとしては高級な「アンネマリー ボーリンド(Annemarie Borlind)」の美容液でも30~50ユーロほどで手に入ります。
これらのブランドは日本にも進出していますが、いずれもドイツで買えば日本価格の2~3分の1ほど。
ドイツのドラッグストアやデパートに行けば、「オーガニックコスメでもこんな値段で買えるの!?」とびっくりするはず。もちろん、オーガニックでないコスメを買えばさらに安上がりです。
おわりに
「ドイツ製品はなにかと高い」というイメージがあったかもしれませんが、ドイツでは贅沢品ではないもの、生活に絶対欠かせないものは案外安いことがわかっていただけたでしょうか。
ドイツで生活するのに具体的にいくらかかるのかについても今後シェアしたいと思います。
おみやげという観点からは「日本で買うより安くて種類も豊富!おすすめのドイツみやげ5選」をご覧ください。