こんにちは、現在マレーシアでノマド中のはるぼぼ(@harubobo_nikki)です。
先日シンガポールの高級紅茶専門店「TWG Tea」でお茶をしました。そのときに、「上質な時間をお金で買うって大事だなぁ」と実感したのです。
シンガポールの「TWG Tea」で味わった至福の時間
「TWG Tea」は、1837年創業、シンガポール発の高級紅茶専門店です。おそらくシンガポールで最も有名な紅茶専門店で、ショッピングモールを中心に、シンガポールのあちこちでTWGの店舗を見かけます。
私がお茶をするのに選んだのは、マリーナ・ベイ・サンズ併設のショッピングモール内の店舗。他の店舗と比べ、開放感満点の空間が素敵だと思ったからです。
紅茶とスコーンをいただいただけですが、「紅茶とスコーンだけなのに、何でこんなにおいしいんだろう」と思うくらいとってもおいしく、高級店だけあってサービスも一流でした。丁寧なんだけれど堅苦し過ぎない適度な距離感が個人的には好きでしたね。
さっきから「高級」と言ってますが、別に日本人の感覚からしてすごくびっくりするような値段ではありません。(紅茶とスコーンで1800円ほど)値段だけで言えば、銀座のマリアージュ・フレールのほうが高いです…
TWGのすごいところはお茶の種類です。紅茶に限らず世界中のさまざまなお茶を取り扱っているうえ、ダージリンやアールグレイなど、ひとつの種類がさらに10種類ほどに細分化されていたりするので、その数は膨大です。さすがに選ぶのに困って、スタッフにアドバイスをもらい、「Earl Grey d’Amor」というアールグレイティーをいただきました。
ちなみに、シンガポールに行く予定がなくても、東京(自由が丘)にティーサロンがあるので、日本でもTWGの味や世界観が楽しめます。自由が丘の店舗にも何年が前に行ったことがありますが、とても落ち着いた空間で素敵でした。
時に「上質な時間」をお金で買うのは大切だ
TWGの宣伝をしようと思っているわけではまったくないのですが、TWGで至福のひとときを味わって、「上質な時間をお金で買うって大事だなぁ」とつくづく思いました。
考えてみれば、東京で会社員をしていたころは、たまに友達とホテルのアフタヌーンティに行くなど、ちょっとした贅沢を楽しんでいましたが、最後に自分に贅沢をさせてあげたのはいつだったのだろう…
白いテーブルクロスに、ピカピカに磨かれたカトラリー、重厚な落ち着いた木製の調度品…そんな空間ときめ細やかなサービスとがあいまって、店内には上質な時間が流れていました。
紅茶とスコーンがまったく同じものであったとしても、もし安っぽい空間で、サービスもぞんざいだったら、きっとあれほどおいしくは感じなかったと思います。
私がTWGで支払った1800円ほどのお金は、紅茶とスコーンに対する支払ではなく、そんな空間で紅茶とスコーンを楽しむという体験全体に対して払ったものなのです。
上質な時間は自己肯定感を高めてくれる
私が「時に上質な時間を買うのが重要」だと思った理由は、上質な時間に身を置くことは、自己肯定感を高めてくれるからです。上質な時間を味わうと、「自分はこんなに素敵な体験をするのに値する人間なのだ」ということを意識的・無意識的に自分自身に刷り込むことができるのです。
反対に、いつも安っぽい環境に身を置いてばかりだと、「所詮自分はこの程度の環境がお似合いなのだ、その程度の価値しかないのだ」と(意識していなくても)思うようになります。つまり自己肯定感が下がってしまうのです。
自己肯定感(自分で自分の価値を認められること)には、人生を変えるといっても過言ではないほどのインパクトがあります。自己肯定感が下がってしまうことはとてつもない損失で、反対に、自己肯定感が高まることはお金では計れないほどの価値を持つのです。
できる範囲で上質な時間を買う習慣を
人は自分の持ち物には気を遣うわりに、自分がどこでどんな時間を過ごすかには案外無頓着だったりします。ブランド品を買うなど、自分がそれを望むのなら物にお金を遣うのは構いませんが、形のない経験にももっと目を向けてみるべきだと思うのです。
もちろん、上質な時間を味わうために、必ずしもたくさんのお金を遣う必要はありません。たとえば、いつもコーヒー一杯が300円のカフェに行っているなら、たまに一杯600円のカフェに行くだけでも環境や雰囲気は大きく変わります。コーヒー一杯1000円のホテルのティールームに行けば、もっと劇的な違いがあるはずです。
重要なのは、上質な時間を買うためにたくさんのお金を遣う必要はないし、ちょっと奮発するのはたまにでもいいということです。やみくもに贅沢する必要はまったくありません。いつも600円や1000円のコーヒーを飲まなくても、たまにランクを上げてちょっとした贅沢をすればいいのです。
事実、先日TWGで1800円の紅茶とスコーンをいただいた私は、マレーシアのローカル食堂で200円もしないご飯を食べていたりします。でも、「TWGでお茶をした」という経験があれば、普段は安いところに行っていたとしても、「いざとなれば自分はTWGでお茶ができる人間なのだ」という自意識が知らず知らずのうちに生まれているような気がします。
普段よりランクの高いカフェやレストランに行く、ちょっといいホテルや旅館に泊まってみる。今すぐにできる範囲でちょっとした贅沢を自分に許してあげる習慣は、体験の幅を広げ、ひいては自分の可能性を大いに高めてくれます。
上質な時間を買うという体験は、形として目には見えませんし、一見後には何も残りません。でも、だからこそ目には見えないパワーがあると思うのです。