ドイツ旅行の予定がある方は、「どこでお土産を買おう?」と思案しているかもしれません。
ドイツにはマイセン、シュタイフ、フェイラーなど、伝統的な工芸品や日用品のブランドもたくさんありますが、ことばらまき用のプチプラ土産を買うなら、なんといってもスーパーが一番。
そこで、在住者がおすすめする、スーパーで買うプチプラばらまきドイツ土産12選を一挙にご紹介しましょう。
ドイツのスーパーはプチプラ土産の宝庫
「これからドイツに初めて行く」という方、ドイツでお土産に何を買ったらいいのか迷いませんか?
日本でよく知られているドイツ名物といえば、ビールにソーセージ、プレッツェル・・・いずれも重量や税関、検疫、鮮度等の問題があり、あまりお土産に適しているとはいえません。
ドイツのブランドに少し詳しい方ならフェイラーやマイセン、シュタイフ、ヘンケルスなどが思い浮かぶかもしれませんが、いずれも渡す相手を選んだり高価だったりして、ばらまき土産向けとはいえませんよね。
そんなお土産ジプシーの救世主が、スーパーなのです。
私自身、ドイツに住み始めるまでは、ドイツのスーパーにそれほど魅力的な商品があることは期待していなかったのですが、実際に生活者としてドイツのスーパーを利用するようになって、ドイツのスーパーは安くて良いものの宝庫だということを実感しています。
ドイツのおもなスーパー
ドイツのおもなスーパーマーケットは、「REWE」や「EDEKA」、「ALDI」、「Lidl」など。「REWE」や「EDEKA」は普通のスーパーで、「ALDI」や「Lidl」はディスカウントスーパーにあたります。
お土産を買うなら、ディスカウントスーパーよりも「REWE」や「EDEKA」などの普通のスーパーがおすすめ。ドイツには日本でいうコンビニはないので、観光で行くような町なら必ず何かしらのスーパーがあるはずです。
なお、ドイツでは日曜・祝日はほとんどの商店が休業になるので、買い物をする曜日にはご注意を。
1.リッタースポーツ(チョコレート)
ドイツは一人当たりの年間チョコレート消費量が世界2位のチョコレート大国です。そしてドイツを代表する大衆チョコレートブランドのひとつが、四角いカラフルなパッケージでおなじみの「リッタースポーツ(RitterSport)」。
定番の板チョコはひとつ1ユーロ程度と、ばらまき土産にぴったりの安さです。常時20種類以上が発売されていて、選ぶ楽しみがあるのも嬉しいところ。
「どんなスポーツジャケットのポケットにも収まって、中で折れ曲がったりしないように」と、正方形のチョコレートが考案されたんだそうです。なぜスポーツジャケットにチョコレートを入れる必要があるのかはよくわかりませんが・・・(笑)
実は過去の経験から、「リッタースポーツは私には甘すぎて食べられない」と思っていたのですが、最近になってその考えを変えました。たまたまリッタースポーツの「ERDBEER JOGHURT」を購入したところ、フリーズドライのイチゴの粒が入っていて、甘酸っぱくてとってもおいしいのです。
なかには甘すぎるものもあるのですが、リッタースポーツは種類によってかなり味に違いがあるのですね。そんなわけで、低価格のバラマキ土産用のチョコレートとしてはこれがイチオシです。
2.ValParaiso Feine Schoko-Frucht-Perlen(グミチョコ)
これは私がドイツで一番好きなお菓子のひとつ。いわゆるグミチョコなのですが、チョコレートに入っているグミの原料の99パーセントが果実由来というこだわりの商品なのです。
ほろ苦いビターチョコレートと甘酸っぱいグミの相性が抜群で、一度食べ始めると止まらなくなってしまうおいしさ。
ゴジベリー&クランベリーと、マキベリー&ブルーベリー、ほおずき&マンゴーの3種類があり、いずれもリンゴがベースになっています。どれも本当においしいのですが、あえていえばゴジベリー&クランベリーがおすすめです。
3.ハシェ(チョコレート)
「ハシェ(HACHEZ)」は、1890年に北ドイツのブレーメンで創業されたドイツでも指折りの高級チョコレートブランド。小型スーパーにはなかなか置いていませんが、中・大型店舗ならハシェの商品を置いているスーパーも少なくありません。
最高ランクのカカオ豆を自社で加工するハシェのチョコレートは、香り高くなめらかな口溶け。安いチョコレートもそれはそれでおいしいのですが、チョコレート自体の質にこだわりたい方や、多少の高級感を求める方にはこちらをおすすめします。
カカオ60パーセントのハシェの板チョコは、「一番おいしいチョコレート」とドイツ人のダーリンも絶賛しています。なんでも、カカオの濃さが絶妙なのだとか。
4.ハリボーグミ
皆さんも多分ご存じ「ハリボー(HARIBO)」グミは、1920年に西ドイツのボンで生まれました。日本でもゴールドベアやハッピーコーラなどの定番商品が販売されていますが、本国ドイツでは日本では見たことがないようなバラエティ豊かなラインナップが揃っています。
一袋1ユーロ程度と値段も安いので、ばらまき用の大量買いにもぴったり。日本で友人にプレゼントしたら、「コレ好き!」と予想以上に喜ばれたことが何度もあって私が驚いてしまったほどです。
冒険したいならタイヤのような黒いグミもあるのですが、絶対に外さないおすすめは「Saft Goldbären」。一見定番のゴールドベアのようですが、「Saft(ジュース)」というだけあって、よりフルーティーな風味で誰にでも好かれるおいしさです。
イースターやクリスマスなど、イベントシーズンに登場する限定商品を狙うのもおすすめ。(限定商品はパッケージや形がユニークでかわいいのですが、味はスタンダードなものが多く外す心配が少ないので。)
5.テーカンネのハーブティー・フルーツティー
ドイツは知られざるハーブティー・フルーツティー天国です。初めてドイツのスーパーに行ったとき、棚一面に大量のお茶が並んでいる光景にとてもびっくりしました。ハーブティーやフルーツティーは日本ではやや高額な印象がありますが、ドイツでは日本の2~3分の1程度というお手頃価格。
スーパーで買うなら、ドイツを代表するお茶ブランド「テーカンネ(TEEKANNE)」の商品がおすすめです。というのも、日本のコンビニを少し大きくした程度の小規模なスーパーでも5種類程度置いていますし、大規模なスーパーともなれば20種類以上の商品があり、どこでも手に入るうえ、味も安定していてハズレがないからです。
ちなみに、テーカンネは日本では「ポンパドール」の名で販売されていて、日本で買えば量はドイツの半分ですが、値段はドイツと同じかそれ以上。ドイツでは、個包装のティーバッグが20個入って一箱2ユーロ前後です(一部18包入りの商品あり)。
私のお気に入りは、「Rooibos Orange」「Mediterraner Pfirsich」「Sanfte Kamille」など。
6.はちみつ
ドイツは質の良いはちみつが安く買える国。ラベンダーやローズマリーなど、ハーブを加えたものなど種類も豊富です。
私が気に入っているのは、「Waldhonig (森のはちみつ)」というこげ茶色のような暗い色をしたはちみつ。さらっとしたテクスチャーで、どことなく黒蜜のような抑えた甘みがある独特の風味にはまります。
以前一時帰国した際、「こんなに使うかな?」と思いつつ実家に一瓶(500グラム)持って行ったら、母いわく「料理にも使ったし、おいしかったからあっという間になくなったで!」ということでした。主張しすぎない甘さなので、お茶やヨーグルトに混ぜたり、カレーに入れたりと、アイデア次第で色々使えます。
7.ミューズリー
ドイツの国民的朝食が「ミューズリー(Müesli)」。シリアルの一種で押し麦などの穀物やドライフルーツ、ナッツなどを混ぜ合わせたものです。
日本の一般的なシリアルに比べると、糖分が少なく、ビタミンやミネラル等の栄養素がふんだんに含まれているものが多く、とてもヘルシー。ミューズリーに牛乳やヨーグルトをかけて食べるのが、ドイツにおける忙しい平日の朝食の定番です。
ドイツのスーパーに行くとさまざまな種類のミューズリーがずらりと並んでいますが、なかでも有名なブランドのひとつが「Seitenbacher」。パソコンを使う時間が長い人のための「emuesli」など、ターゲットに応じたユニークなミューズリーの数々を販売していて、そのラインナップを見ているだけで楽しくなります。
8.クノールのスープの素
日本でも身近な「クノール(Knorr)」、実はドイツ発祥だったって知ってましたか?(現在はユニリーバ傘下)
日本と比べ、普段から時間と手間をかけて料理する人が少ないドイツでは、日本よりもレトルト食品が充実している印象があります。自然志向の人が多いため、自然原料のみから作ったシリーズなど、安心して食べられるものも出ています。
色々なレトルト食品があるなかで、私がおすすめしたいのはクノールのスープの素。鍋に水と粉末を入れればスープが完成するというものです。
日本でも同じような商品はありますが、ドイツにはホワイトアスパラガスのスープやレンズ豆のスープなど、日本にはなかなかないものがあってつい試してみたくなるはず。
特におすすめしたいのが数種類のキノコとマスカルポーネチーズが入った「Waldpilz Suppe」と、レンズ豆の具だくさんスープ「Deftiger Linsentopf」。どちらも即席スープにしては自然な風味でかなりのクオリティです。
レンズ豆のスープは具材がふやけるのに少し時間がかかるので、早めに作っておいて、食べるときにまた温め直すのがおすすめ。粉末スープとは思えないほど具材がたっぷりで、ちょっとしたおかずになるほどです。
9.ビール
冒頭で「ビールはあまりお土産には向かない」みたいなことを書きましたが、荷物に余裕があればやはり買ってみて欲しいのがビール。
なんといってもドイツは5000もの種類のビールがあるという、「超」が付くビール大国。行く先々でローカルビールに出会えます。しかも、一瓶(缶)1ユーロ前後という、ビール好きにはたまらない安さ!
ドイツには本当に色々な種類のビールがあるので、ビールが好きでなくても飲めるものがきっとあります。普通のビールが苦手なら、レモンビールやグレープフルーツビール、ザクロビールなど、さまざまなフレーバービールを楽しんでみるのもいいでしょう。
10.ワイン
ビールの存在感が大きすぎるのか、日本では一般的に「ドイツ=ワイン」というイメージはありませんが、実はドイツはヨーロッパでも有数のワインの名産地です。
ワインにうるさい両親にドイツのワインを持っていったら、「おいしい、おいしい」とあっという間に一瓶が空いてしまいました。
ドイツにおけるワインのおもな産地は、フランケン、ラインガウ、モーゼル、ラインヘッセン、ファルツ、バーデンなど。ドイツワインは白が多いですが、バーデン地方は赤ワインの名産地です。私が暮らしている地域はバーデンワインの産地で、家の近くにはブドウ畑やワイナリーがたくさんあります。
実は、ワインが苦手だった私が初めておいしいと思ったワインはドイツワインでした。デザートのように甘くてフルーティーなモーゼルワインは、ワインが苦手な人にも一度は試してみてほしいと思います。
ドイツワインで最もポピュラーなブドウ品種がリースリング。どれを選べばよいか迷ったら、まずはこれを試してみてください。安いものなら一瓶2~3ユーロ程度と値段も驚くほどお手頃です。
ドイツワインは辛口が「Trocken」、中辛口は「Halbtrocken」、甘口は「Süß」または「Lieblich」(「Süß」のほうが甘みが強い)と表現されていますので、選ぶときの参考にしてください。
11.クナイプの入浴剤
「クナイプ(Kneipp)」は、ドイツを代表する自然派ヘルスケアブランド。特に入浴剤のシェアはドイツナンバーワンでとても有名です。日本でも売っているので、見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。
それだけに、クナイプの商品はスーパーでも取り扱っていることが多く、小規模なスーパーでもバスソルトとバスエッセンス(液状の入浴代)を何種類か見かけることが多いです。
日本ではスタンダードなアイテムしか販売されていませんが、本国だけあってドイツでは種類が豊富。乾燥肌の方におすすめのオイル入りの入浴剤などもあります。パッケージもカラフルで可愛いので、入浴剤好きなら集めたくなること間違いなし。
12.ヴェレダのリップクリーム
日本でも人気のオーガニックコスメブランド、「ヴェレダ(WELEDA)」。スイスが発祥ですが、ドイツで製造されている商品も多く、ドイツではスーパーでも売っているほど身近な存在です。
ドイツで売っているリップクリームは油分が多めのするっとした使用感のものも多いのですが、こちらはこっくりとした使用感で保湿力抜群。荒れた唇を優しくケアしてくれます。
ヴェレダの商品はドイツで買うと日本価格の半額程度なのでとてもお買い得。為替レートや商品にもよるのですが、スイス本国で買うよりも安いことが多いので、ファンならまとめ買い必至です。
おわりに
「ドイツのスーパーにはいいもの・面白いものがたくさんあるんだなぁ」と思っていただけたでしょうか。
なかにはかさばるものもありますが、スーツケースのスペースと相談しつつ、素敵なドイツ土産をゲットしてくださいね。