だから男女はすれ違う!感情に寄り添ってほしい女と、解決策を示したがる男

突然ですが、女性のあなたは落ち込んでいるときや悩んでいるとき、イライラしているときに「パートナー(彼氏や夫)が自分の気持ちをわかってくれない」と思ったことはありませんか?

反対に、男性のあなたは「せっかく彼女や奥さんが悩んでいるからせっかく一生懸命解決策を提案したのに、かえって不機嫌になられた」という経験はありませんか?

それは、「女性が感情に寄り添ってほしい生き物」で「男性が解決策を考える生き物」だからこそ起こるすれ違い

上記のような問題は、女性が感情的な問題を抱えているときに、男性が理屈で対応しようとするから起こるのです。もちろん私自身も大いに経験あり。

そこで、「なぜ男女はすれ違うのか」、「このようなすれ違いに対処するにはどうすればいいのか」についてお話したいと思います。

男は解決策を探す生き物

話し合うカップル

前提として、男性は問題があるらしいと分かったときに解決策を探そうとする生き物です。実は私自身、女性のわりに男脳的なところがあり、人の悩みを聞くと自動的に解決策を探そうとしてしまいがちなので、男性のこの感覚はわかっているつもりです。

男性が解決策を提示しようとするとき、それは問題をきちんと受け止めようとしている証拠であり、誠実さの表れです。あくまでもよかれと思ってそうしています。それが男脳というものなのです。

女は感情に寄り添ってほしい生き物

一方の女性は、感情に寄り添ってほしい生き物です。抱えている問題に感情的な要素がなければ、解決策を提示しようとする男性の合理的な対応が功を奏する場合も多々ありますが、感情が絡んでいる場合、解決策を提示しようとすることで、かえって事態をややこしくしてしまうことも少なくありません。

私は女性なので、女性のこの感覚ももちろん身をもって知っています。

「ドイツの生活が辛いなら日本に帰ったら?」

IMG_2790

私たち2人のあいだにも、そんな男女の違いからくるすれ違いがありました。

私が「ドイツでの生活に疲れた」と言ったら、ダーリンが「無理してドイツにいなくてもいいよ。日本に帰ったほうがいいんじゃない?」と言うのです。私にとってこれはとても哀しい発言です。

ドイツに来て環境ががらっと変わったなかで、自分の新しい道を見つけようと一歩ずつ進んできたつもりの私にとって、「日本に帰ったら?」という言葉は突き放されているように感じられます。「私は異国で頑張ってるのに、そんなに簡単に日本に帰れなんて言わないでよ!」と言いたくなります。

もちろん、ダーリンが本当は私に日本に帰ってほしくないことはわかっています。それが私の幸せを考えての発言だということは十分わかっていても、やっぱり寂しいのです。

しかも、以前にも同じようなことを言われたことがあって、そのときに「日本に帰ったら?って言われるのは私にとって悲しいだけだからもう言わないで。」と言ったにもかかわらず、またその発言・・・

女性が「ただ聞いてほしいだけ」とわかればお互い楽になる

rope-heart

「普段は我慢している弱音をたまに吐くとすぐ「日本に帰ったら?」と言われてしまう・・・私はそんな言葉欲しくないのに、ただ聞いてほしいだけなのに、何でいつも勝手に解決しようとするの!?」という思いがよぎったとき、「これは例のパターンだ!」と気付いたのです。

そこでダーリンに言いました。「今私たちのあいだにある問題は、女が感情的な問題を抱えているときに、男が解決策を示そうとしているからだよ」と。そして、「私は解決策が欲しいんじゃなくて、ただ気持ちに寄り添って話を聞いてほしいのだ」と伝えました。

それによってダーリンも何が問題かわかったようで、逆に「もっと文句を言って」とリクエストしてきました。「ドイツの食生活が辛い、田舎生活が辛い、ドイツの役所(そのせいで結婚手続きが全く進まないのがストレス)が嫌い!」

そんな私の文句に対し、ダーリンは一つひとつ「いやだよね」と言いながら、「よしよし」と背中をさすってくれました。

それで十分なんです。結局私のドイツに対する不満なんて大きくわければその3つぐらいしかなくて、「もっと言っていいよ!」と言われてみたら、大して深刻な悩みなんてないことがわかります。一人で抱えているからストレスが大きくなるだけなんですよね。

ダーリン自身も、私がただ聞いてほしい、受け止めてほしがっているだけだということがわかって気が楽になったみたいです。「ドイツの生活が辛いと言うから、日本に帰ったらどう?って提案したのに、それを言うと怒られる。なら一体どうすればいんだ!?」と思ってたんでしょうね。

でも私は一人で日本に帰るつもりはありませんし、当面はドイツにいることが決まっている以上、根本的な解決策なんてないことはわかっています。

新しい趣味を見つけるなど、状況を改善する方法はありますが、突然ドイツの食文化ががらっと変わるとか、今住んでいる街が急に大きくなるとか、ドイツの役所が突然柔軟で親切な対応をするようになるなんてことはありません。

それがわかっているから、私が求めていたのは解決策ではなくて、一人では抱えきれなくなった不満を受け止めてもらうことだったのです。

その後ダーリンは、「こんなとき僕がどう対応したらいいか、教えてくれてありがとう。」と言いました。ダーリンのこういうところは本当に素晴らしくて、「ありがたいパートナーをもったなぁ」とつくづく実感しますね。

一人で抱え込まず、ストレスを発散させるのも大切

日本を離れてドイツで暮らすというのは誰に強制されたわけでもなく、最終的には私自身が決めたこと。だから、ドイツでの生活で多少しんどい部分があったとしても、自分で気持ちをコントロールしていかなければならないと思っています。

でも、いつなんどきもポジティブでいるのは限界があります。普段は異国での生活のストレスや不満をなんとかやり過ごしていても、それが積もっていくと、時折一人ではやり過ごせない波がやってきます。

以前の記事「無理にポジティブになる必要なんてない!辛いときはちゃんと落ち込んでいい」でも書いたように、しんどいときは、一度ちゃんと落ち込んで膿を出してしまったほうが早く楽になれると思っています。

「たまに私の愚痴や不満を受け止めてほしい」と思うのは私の未熟さの証であり、それを期待するのはワガママなのかもしれません。でも私が落ち込む時間なんて、せいぜい2、3日。長く続くことはありません。

外に出すだけでもストレスは軽減されるので、2人の生活のためにも、ダーリンにはたまに我慢してもらえるとありがたいと思います。

おわりに

two-hearts

同じようなすれ違いを経験したことのあるみなさん、あなたが女性なら「私が求めているのは解決策ではなく、ただ話を聞いてほしいだけなのだ」ということをパートナーに伝えてみるといいかもしれません。

自分からそれを言うなんてロマンに欠ける感じもしますが、自分の「ニーズ」をはっきり伝えることで、不毛なすれ違いに終止符を打てるとしたら、そのほうがいいですよね。

あなたが男性なら、「辛いよね、嫌だよね」と相手の女性の発言をオウム返ししながら、まずはただ聞いてあげるといいかもしれません。なぜそれがそんなに辛いのか、実はよくわかっていなくても、わかったつもりになって同じ言葉を返してくれるだけで、女性は「わかってくれている、受け入れられている」と思います。

いくら愛し合っている人間でも、それぞれが独立した人格である以上、相手の感情をそのままに理解することはできません。でも、「相手が自分の気持ちに寄り添おうとしてくれている」と感じられることが大切なのです。

男性ならさっさと解決策を提示したくてウズウズするかもしれませんが、ぐっとこらえて女性の気持ちが落ち着くのを待ったほうが身のためかもしれません(笑)