誰かを愛すると、人は強くなると同時に弱くもなる

19歳のドイツ人ダーリンと思いがけなく恋に落ちてから、つくづく感じることがあります。

それは、「誰かを愛すると、人は強くなると同時に弱くもなる」ということ。人を愛することでこれ以上ないほどの歓びを味わえる一方、愛したからこその痛みや苦しみも必ず伴います。

ときにしんどい思いをすることもありますが、それこそが生きる醍醐味なのではないでしょうか。

誰かを愛すると、人は強くなる

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愛する人がいれば、人は強くなれる。これはイメージしやすいと思います。結婚したり子どもが生まれて守るものができた男性は、今まで以上に仕事を頑張ることができたり、「母は強し」と言われるように、子どもを持つ母親はとてつもないパワーを発揮したり…

私の場合は、ダーリンと一緒ならなんだってできそうな気がします。日本での仕事を辞めてドイツに移住したのも、過去の結婚・離婚の経験で色々と吹っ切れたからというのもありますが、「この人となら大丈夫」という感覚があったのも大きいと思います。

私に限らず、国際恋愛をして相手の国に移住、文化や言葉の違いを乗り越えながら頑張っている方はたくさんいます。それは愛情や絆があるからこそできること。

たった一人の人との出会いが誰かの一生を大きく変える。恋愛って、すごいパワーを持っているなぁと思います。

誰かを愛すると、人は弱くなる

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愛する人がいれば、人は強くなれる反面、弱くもなります。今離ればなれになっている私たちのように、愛する人と一緒にいられないことは、苦しいことです。

また、男女の関係にせよ、親子にせよ、「愛する人になにかあったら…」というのは人が最も恐れることだと思います。誰かを愛することは、ある意味その人の弱みにもなるのです。

さらに、他の人に言われたらなんてことのないような一言でも、好きな人に言われると敏感に反応して、腹が立ったり傷ついたりした経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

人の心は愛する人の前ではとても無防備です。私たちが知り合って間もないころ、「僕の心は、裸で君の手のひらの上にある。だから君が僕を傷つけるのはとても簡単だ。」というようなことを言われたことがあります。

出会った当時19歳だったダーリンにとって、私は初めての彼女だったので、ダーリンは好きな人の言動に自分がいかに左右されやすいのかを知って戸惑っていたのかもしれません。

もちろんダーリンも私も、意図的に相手を傷つけるようなことはしません。でも意図していなくてもちょっとしたすれ違いや言葉のあやで傷つけ合ってしまうこともあります。私も「ダーリンの前では自分はなんて弱い人間なのだろうか」と思うことがあります。

今の私にはダーリンと出会う前にはなかった強さがある一方で、ダーリンと出会う前にはなかった弱さもあるのです。

愛することは人間らしい感情を引き出してくれる

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ダーリンと出会う前の生活は楽しかったものの、どこか完全には満たされない思いを抱えていました。そして、それは自分がたった一人のパートナーに出逢えていないからだということがわかっていました。

「いつかぴったりのパートナーに出逢えるはず」と信じながら日々を過ごしていたことは「どん底だった結婚生活の後、どうやって私は最高のパートナーに出会ったのか」に書いた通りです。

その結果、出会った当初から気持ちがシンクロするような相手と出逢えたことは、至上の歓びです。仕事や趣味など、人生に楽しみをもたらしてくれることはたくさんありますが、誰かを愛することほど特別な幸福感をもたらしてくれることはないと思っています。

それは必ずしも男女の関係に限らず、親子の愛情も同じでしょう。男女の関係でもなく、親子でもない、何か別の愛の形だってあるかもしれません。いずれにせよ、誰かを愛することは、人間の生き物としての原点だと思うのです。

人を愛することでこれ以上ないほどの歓びを味わえる一方、愛したからこその痛みや苦しみも必ず伴います。でも、それこそが生きること。

だから、苦しい瞬間があってもすばらしい愛情に恵まれたことに感謝していますし、これからも愛のある人生を選んでいきたいと思っています。