日本の女性たちよ、お願いだから着物で下品に振る舞うのはやめて・・!

私は京都が好きで、これまで何十回も訪れているのですが、京都に行くたびにとっても気になることがあります。

それは、着物を着て京都観光をしている、一部の若い女の子たちの品のない振る舞い

着物で京都観光を楽しむこと自体はとても素敵なことですが、着るものに見合った立ち居振る舞いというものがあります。着物で品のない振る舞いをしてしまうと、せっかくの伝統文化を貶めることになってしまうのではないでしょうか。

着物で品のない振る舞いをする若い女性が増えた

大声でバカ笑いしたり、ギャーギャー騒いだり、ガニ股で歩いたり、物を食べながら歩いたり・・・食べ物を買ったお店の前で食べるのは別にいいと思いますが、着物を着て物を食べながら道を歩くのは変な感じがします。(浴衣で縁日ならいいですが)

「本人たちが楽しんでいるなら他人がとやかく言うことではない」という考え方もあると思いますが、私としてはこういった行動は日本の伝統文化を汚す行為だと感じてしまいます。

京都観光に来ている外国人に、「これが日本の着物文化なんだ。これが日本の女性なんだ。」と思われていたとしたら、とても残念です。

「こんなお堅いことを考えているのは私だけなのかな」と思っていたのですが、先日友人と会ったときに、その友人も私と同じように感じていることがわかってほっとしました。

誰もが気軽に着物を着られるのはいいけれど・・・

近年、着物をレンタルして京都観光をするのがとてもメジャーになりました。その要因として、大学生ぐらいの若い女性をターゲットにした新しい着物レンタルショップが増えたことで価格競争が起き、着物レンタルの相場が下がったことが挙げられると思います。

京都の着物レンタルは他の街と比べてもリーズナブルで、安いところなら一日2000円から着物が借りられます。

日本の伝統文化である着物を誰もが気軽に楽しめるようになったのは素晴らしいこと。日本の若い女性たちがどんどん着物を着ること自体は大歓迎です。

しかし、安く気軽に着物がレンタルできるようになったために、着物を着る「覚悟」のない女性が増えている気がするのです。

現代の日本において、着物を着るのは特別なこと。日常的に着物を着る人は一握りです。だから、いくら京都でも着物を着ていればそれなりに目立ちます。

なのに、普段のチャラチャラした気持ちや、ゆるんだ感覚のままで着物を着ている(ように見える)から、着物にそぐわない下品な印象になってしまうのだと思います。わざわざお金を払って下品に見えるなんて、もったいない・・・!

着物が似合うかどうかの分かれ道は「品」

美男美女は着物を着ても映えることが多いですが、顔かたちがキレイだからといって、必ずしも着物が似合うとは限りません。いくら顔だちがキレイでも、「品」がなければ、着物は似合わないのです。

逆に、人目を惹くような美人でなくても、品のある人は着物が似合います。そういう人は、洋服を着ているときよりも、着物を着たほうがぐっと美しく見えますし、輝いて見えます。

京都を歩いていて「あ、素敵だな」と思う着物の女性は、いつも楚々とした品のある女性。いくら顔立ちがキレイでも、バカ笑いしたり、ドタドタ歩いていてはせっかくの着物が台無しです。

着物というのは不思議なもので、品がある人の品を引き立たせるかわりに、品のない人の下品さも強調してしまうのですね。

着物を着るときは、「いつもよりエレガント」を意識

ここまで、着物を着る一部の女性のことを批判してきましたが、私自身、普段から着物を着ているわけではないので、日頃から着物に馴染んでいる女性からすれば見苦しい点もあると思います。着物に関して偉そうなことが言える立場ではありません。

でも、「着物は下品な振る舞いを強調してしまう」ということがわかっているので、着物を着るときは、いつもより品良く振る舞うことを意識します。

背筋はしゃきっと伸ばして、歩くときは小股で摺り足気味に。顔にも意識を向けて、だらしない表情にならないように。携帯も地図を見るなど、必要なとき以外は極力いじらない。(スマホと着物ってそぐいませんよね)・・・着物を着るときは、こういったことに注意をしています。

今、日本人が日常的に着物を着ていたころと、時代は大きく変わりました。だから、現代なりの着物の楽しみ方があっていいとは思います。でも、着物を着るときの「品」というのは、どんなに時代が変わろうと、大切にしなければならない日本のこころだと思うのです。

日頃から着物を着ていない人が、急に完璧な所作ができるわけがありません。でも、何も意識しないよりは、できる範囲で上品な振る舞いを心がけたほうがいいですよね。

完璧でなくてもいいから、自分なりに「いつもよりエレガント」を実践して、「今日の自分は普段より輝いている」と感じることが着物を着る醍醐味ではないでしょうか。

おわりに

外国人女性が着物を着てガニ股で歩くのはあまり気になりませんが(しょうがないと思うので)、日本人女性が同じことをするとどうも気になってしまいます。

着物を着たときには、「いつもよりちょっと品良く」を心がけて、現代の大和撫子を目指そうではありませんか。