世の中には「国際結婚に憧れる」という人もいれば「国際結婚なんて考えられない、やっぱり日本人がいい」という人もいますよね。
ドイツ人と国際結婚している私はどうかといえば、もともとは「国際結婚なんて面倒くさそうだから、したいとは思わない」という立場でした。
思いがけず国際恋愛・結婚を経験してみて、「国際恋愛・結婚には、日本人との恋愛や結婚ではなかなか味わえない喜びがある」と感じているのは事実ですが、かといって国際恋愛や国際結婚をむやみに勧めようとは思いません。
私が提唱したいのは、世界中からたったひとりのベストパートナーを見つけるという考え方。
結果的にその相手が日本人であればそれはそれでいいし、その相手が外国人であってもそれはそれでいいと思っています。
日本人との恋愛・結婚にこだわる必要はない
私には、学生のころから「将来は国際結婚したい」と言っていた友人がいます。そして彼女はのちにアメリカ人男性と結婚し、その希望を叶えました。
しかし、そんな彼女の希望を聞いて私が思ったことは、「国際結婚なんて言葉や文化の壁があって大変だからしたいとは思わないなぁ・・・結婚するなら日本人が一番。」でした。今になって当時の自分の考え方を振り返ると、なんて視野が狭かったんだろうと思います。
だって、たまたま自分が日本人として生まれたからといって、ベストパートナーも日本人であるとは限らないのですから。
日本の人口は世界の人口の1.7パーセント弱。単純にいえば、パートナー候補を日本人に限定してしまったら残りの98パーセント強を恋愛や結婚の対象から除外してしまうことになるのです。それってちょっともったいないのではないでしょうか。
確かに国際恋愛や国際結婚には日本人との結婚にはない大変さがあるのは事実ですが、実際に経験してみると必ずしも「大変=ネガティブではない」とわかります。(関連:「経験してみて感じる、国際結婚ここが楽しい!」
それに、パートナーシップにおいて最終的に物を言うのは個人と個人の相性。外国人でも似たような感覚を共有できる人もいれば、日本人同士でも育った環境が違えば埋められない溝が生じる場合もあります。
自分がたまたま日本人だからといって、「パートナーも日本人がベストである」とは言いきれないのです。
外国人との恋愛・結婚にこだわる必要もない
その一方で、「将来は絶対に国際結婚する!」とパートナー候補を外国人に限定してしまうことにも違和感を覚えます。
その人がすでに日本人と外国人双方との恋愛を経験しているのかどうかにもよりますが、単なる国際結婚への憧れでそう言っているなら要注意。
国際恋愛や国際結婚に憧れるのは個人の自由ですし、それが悪いとも思いませんが、十分な理由もなくあえて共通の言語と文化を共有できる日本人をパートナー候補から外す必要もないと思うのです。
言葉や文化の壁、煩雑な手続きの数々・・・こうした国際結婚ならではの障害は、強い絆と愛情があればこそそれほど苦にならないどころか、時には楽しむことすらできます。
しかし、実際には「この人がベストパートナーだ!」という確信がなければとてもやってられないと思える瞬間があることも否定できません。
だから私は安易に国際結婚を人に勧めようとは思いません。自分の母国でベストパートナーが見つかったとしたら、それもまた素晴らしいことだと考えています。
世界中からたったひとりのベストパートナーを見つけるということ
これからパートナーを見つけようとしている人にすすめたいのは、「世界中からたったひとりのベストパートナーを見つける」という考え方です。
結果的にそのパートナーが外国人だったとしたら最高。結果的にそのパートナーが日本人だったとしてもまた最高。重要なのはそのパートナーが何人かではなく、自分にとってのたったひとりのベストパートナーなのかということです。
もともと日本人以外との恋愛・結婚なんて視野に入っていなかった私が最初に国際結婚を意識したのは、スリランカで乗った観光列車の乗務員に「結婚を前提に付き合ってほしい」というようなことを言われたことがきっかけでした。
ほんの少し言葉を交わしただけでその男性のことはよく知りませんでしたし、タイプでもなかったので付き合うことはありませんでしたが、それを機にふと「外国人と結婚するという人生もあるんだなぁ」と思ったのです。
それから3年ほど経つと、私は「自分は外国人男性と結婚するのではないか」と国際結婚をより具体的に意識するようになっていました。
しかしそれは、国際結婚に憧れていたからではなく、世界一周旅行をした後、マレーシアあたりに移住することを考えていたため、必然的に日本人よりも外国人との出会いが増えると思っていたからです。
そんな折、ふらっと訪れた長野でドイツ人のダーリンと出会い、あっという間に結婚を決めることに・・・(関連:「婚約は突然に!19歳のドイツ人ダーリンとの結婚を決めた日」)
こうして自分の心境の変化を振り返ってみると、頑なに「国際結婚なんてありえない!」と思っていた学生時代から、しだいに国際結婚を現実的な選択肢として受け入れるようになっていったことがわかります。
おわりに
今、ダーリンと私はお互いを「自分にとってのベストパートナー」だと確信しています。
パートナー候補を日本人に限定していたとしたらこんな素晴らしい関係はなかったわけですから、世界中でたったひとりのパートナーを見つけられたことを本当に感謝しています。
「日本人か外国人か」ではなく、「世界から自分にぴったりの相手を見つける」というオープンな感覚でいれば、きっと運命が最高のパートナーへと導いてくれるのではないでしょうか。
最後になりますが、今日で2017年も終わり。今年も応援してくださった皆さま、本当にありがとうございます。どうか皆さまが素敵な新年を迎えられますように・・・